創業補助金のポイント

中小企業診断士 小野 靖

平成24年度補正予算による創業補助金は昨年12月24日、第3回の締め切りをもって終了しましたが、平成25年度補正予算による創業補助金が近々募集されようとしています。今回はこの創業補助金について、ポイントを述べたいと思います。

① 補助金は後払い

まず注意していただきたいことは、補助金の支払い時期です。補助金は基本的に後払いです。補助事業期間中にかかった補助対象経費を報告し、適正と認められれば、決められた補助率(2/3)により計算された補助金が支払われるのです。一年程度は補助金相当額をご自身で工面しなければなりません。この資金負担を軽減するには、お取引ある金融機関に「つなぎ融資」を申し込むという方法があります。

② 夢を形あるものに

ご自身の夢をかなえるために、創業しようとされる方の志はとても尊いのですが、何をするかについて、アイディア止まりの方が少なくありません。夢をしっかりと実現可能性の高い事業計画に落とし込むことが必要です。事業計画は、全体構想、具体的な事業内容、創業時の資金計画、損益計画の4つの内容を備えたものです。事業計画が固まっていないと補助金申請書は書けません。

③ 3C分析をしてみましょう

あなたが提供するモノ・サービスを見込み顧客はあなたの競合者と比べます。そしてあなたのものが良いと判断して初めて、あなたの顧客となってくれるのです。あなたの競合先はどこでしょう?どんな人をお客にしようと考えていますか?そのとき、あなたの強みはどこにありますか?

顧客(customer)、競合(competitor)、自社(company)、それぞれの視点で分析を行うことを3C分析といいます。「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」3C分析を行うことで、あなたの事業計画はより練り込まれたものとなるでしょう。

④ 申請書の書き方

創業補助金の採択率は他の補助金と比べて割りと高く、前回は40%程度と言われています。それでも10人申し込めば6人は残念ながら落ちた訳です。先ほどの3C分析と同じです。あなたの競合先は他の応募者、あなたは審査担当者に他の応募者よりも、強くアピールする必要があります。とても良い事業アイディアを持ちながら、その良さを十分申請書に書き表すことができず、不採択になったとしたら、大変勿体ないことです。

あなたが始められる事業がいかに独創的で、また実現可能性が高く、社会的にも意義があるのかということを、申請書という限られたスペースの中で分かり易く説明しましょう。

補助金の申請受付期間は割りと短いものです。告示があってから動くのではなく、告示に備えて、事前に準備する姿勢が大切です。前年と異なり、申請書は簡素化されるようですが、まずは前年の申請書をベースに一回書きあげてみられたらと思います。

私は昨年多くの方の創業補助金の申請をお手伝いいたしました。今も次の創業補助金を申請しようと考えられている方のサポートをしております。

12月から窓口相談をしておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。

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