補助金活用のすすめ

  中小企業診断士  中尾 孝則

平成24年度補正予算「ものづくり中小企業・小規模事業者 試作開発等支援補助金」(通称「もの補助」)事務局にて本事業を支援する業務に昨年4月から携わっています。この経験から、補助金の有効活用について私見を述べさせていただきたいと思います。

まず、平成24年度補正予算の概要ですが、補助金総額1,007億円、1社あたりの補助金額は最大1,000万円(補助率3分の2)、単純計算で全国の約1万社が補助金の採択を受けたことになります。対象者は「日本国内に本社及び開発拠点を有する中小企業者」限定です。公募要領に記されているのは、顧客ニーズへきめ細かい対応を中心とした事業計画の策定、「中小ものづくり高度化法」22分野の技術を活用した事業であること、そして昨年度の大きな特色として「認定支援機関」による事業計画の実効性等の確認が必須となっています。ものづくり補助金に関して、これらの方向性は今後も大きく変わらないと考えられます。

また、実施事業内容は、試作開発のみ、設備投資のみ、試作開発+設備投資の3種類からの選択で、それらの事業実施に要する、原材料費、機械装置費、人件費、外注加工費等の3分の2が合計1,000万円を上限として補助対象とされています。

補助金活用のメリットとして、それまで実施したいと考えていたものの、リスクが大きい、もしくはまとまった金額が必要等の理由でなかなか実施に踏み切れなかった事業への取り組みがあります。例えば、試作をするためには金型が必要だが、それを外注すると最低でも数十万、場合によっては数百万のオーダーになりとても踏み切れなかったというようなものです。また、設備投資では、自社で加工が出来なくて外注していた部分を新規機械の導入をすることで、自社のみで対応可能となりQCDの改善につなげられる等です。

また、金銭以外の効果として、応募するには自社事業の課題を明確にし、その解決方法を事業計画として具体的に示さなければなりません。これは、とりもなおさず、経営革新計画そのものへの取り組みであり、自社経営レベルの一段の向上が期待できます。すでにこの計画を策定された経験のある企業にとっては、応募する事業内容に従って当該補助金の要求された形式に合致させたれば良いといえます。

採択された場合、企業名が公表されますので、一定のレベルにある企業という評価が得られます。このことを自社のホームページでアピールすることも良いでしょう。イメージの向上に活用できますし、さらには金融機関の信頼性も向上すると考えられます。

応募のためには上記計画書を作成することが必須になります。そんなもの作ったこともないし面倒だなという企業に対しては、地域の金融機関や公的機関、税理士、中小企業診断士等で国の認定を受けた「認定支援機関」が計画づくりをサポートするような仕組みになっています。

最後に、平成25年度の補正予算で、「ものづくり・商業・サービス補助金-1400億円」をはじめとした補正予算が2月初旬に決定され、2月中旬にも公募される予定です。昨年度より金額も増額されていますし、対象も商業・サービスが追加され広がっています。また、特定分野(医療・環境・エネルギー分野など)は1,500万円、小規模事業者向けの特別枠(最大700万円)も用意されさらに手厚くなっています。ぜひこの機会に、自社の事業を見直し、補助金の積極活用をすることで飛躍の年にしてはいかがでしょうか。

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