5Sのスマート化

中小企業診断士  猪野 保夫

 物造りづくり現場の基本は5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)であることは多くの物造りづくりに携わる人には知られています。しかし現場で5Sが進んでいるかと問えば進んでいないと言ったほうが正しいようです。5Sが基本と知っていても5Sが進まないのはなぜか。5S抵抗勢力の存在があります。「整頓されていなくても何がどこにあるか知っている」「汚くても製品が良ければ問題ない)「また使うのだからかたづける必要はない」等々の言い訳をして整理整頓をしない勢力があります。また口には出さないが内心そう考えている人がいれば現場は一向にきれいになりません。5Sは基本と知っていてもそれを拒む抵抗勢力が生まれるのはなぜか、5S推進活動にその原因があると考えます。

一般的に5S活動は推進組織、計画があり、各々の担当が活動計画に沿って活動しそれなりにきれいになりますが、次第に予定に対して遅れはじめ、その結果活動は徐々に尻すぼみ衰退し、ついに5S活動は過去に置き去られることとなります。なぜか、毎日、毎週、毎月、整理・整頓・清掃が同じように繰り返されるからです。最初はみんな頑張りきれいになりますが同じことが続くと次第に嫌になり何かと都合が悪いとか今日は仕事が混んでいるとか等々の理由をつけ逃げる人が出てきます。それに対して特段是正することがないとまた一人、一人と同じような人が生まれ、抵抗勢力となります。この抵抗勢力は困ったことに自然増殖が強く次第に社内に蔓延、ついに全体に広がり5S活動は停止する結果となります。もう一つ理由があります。整理・整頓・清掃の到達レベルが判らないとだんだん手抜きされ適当な活動となり最後に停止します。

このようなことを起こさせないためには先ず整理・整頓・清掃のレベル、目標を判りやすく共有化することです。その例として「靴下で歩ける通路確保」「お客様があっ!と驚く現場に」「3S・3Kでピッカピカ」などがありかつトップの目標達成評価がある企業はいずれも目標を達成し継続しています。

次に整理・整頓・清掃の時間、労力を改善で減らすことが必要です。なぜ不用品が発生するのか、なぜ整頓したものが元に戻らないか、なぜ汚れるのか、必ず原因があります。この原因を元から直すことが「スマート5S」です。元から直せないのなら効率的な方法に改善することです。面白い事例を紹介します。競艇場に「はずれ舟券はゴミ箱に入れてください」という掲示がされていますがほとんどの人はストレス解消なのか天井に向って外れ舟券を千切り投げているのです。仕方なく職員の方はほうきで掃除するのです。床は幅広ほうきで効率的に掃除できます。階段は千切れた舟券が隅にあると掃き出すのに時間がかかりますがこの競艇場の階段の隅はすべて丸くなっているので簡単に千切れた舟券を掃き出すことができるのです。作業台のゴミ掃除の容易化改善を行ったのはそれから間もなくでした。

以上スマート5Sの考え方を少し紹介しましたが下記セミナーで詳しく説明、事例紹介をします。開催は夜ですので是非お気軽にご参加ください。

  • 日時 平成26年10月23日(木)18時30分~20時30分
  • 場所 川崎市産業振興会館 9回 第2研修室
  • 主催 公益財団法人川崎市産業振興財団・かわさき中小企業診断士クラブ
  • 講師 中小企業診断士 猪野 保夫
  • 受講料 1,000円

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