川崎市内の中小製造業の更なる活性化に向けて

代表幹事 山﨑 康之

 かわさき中小企業診断士クラブは、2002年発足以来公益財団法人川崎市産業振興財団中小企業サポートセンター(以下財団)が実施する諸事業推進に協力するとともにクラブ独自の事業を展開し、川崎市内の中小企業の経営革新・新分野進出・創業・人材育成支援等通じて、地域経済の活性化に貢献することを目的に活動に取り組んでおります。

 昨年9月に財団から川崎市内の中小企業を対象に企業訪問の依頼を受け、川崎市工業団体連合会所属の各工業単会事務局の協力のもと、25名の当クラブ会員が各単会所属の77社の企業訪問を実施しました。

企業訪問では、経営者の方々に企業を取巻く経営環境、抱えている経営課題、課題解決のベースとなる企業の強み・弱みの現状と課題解決に向けた取り組み状況などを聞かせていただき、課題の共有化並びに課題解決策の提案などを行って参りました。

今回訪問した77社のうち製造業が49社(64%)、サービス業・卸売業・小売業が18社(36%)と、市内の中小企業は年々減少しておりますが、川崎はものづくりの発祥の地だけあって、頑張っている中小製造業の存在を守っていくことの重要性を強く感じました。

そこで、今回は中小製造業にスポットを当て、企業を取巻く経営環境、抱えている経営課題について触れるとともに市内の中小製造業の活性化へむけた取組みについて述べてみたいと思います。

企業を取巻く経営環境は、①取引先の海外進出に伴い売上減少、②少子高齢化の進展で若手人材の不足、③超精密・微細加工のニーズの高揚、④コストダウン要請、⑤グローバルレベルの競争力(品質・コスト・納期)の確保、⑥原子力発電関係の停止による新たな顧客の開拓、⑦ 安全衛生法の規制強化による薬品の使用制限の影響で売上減少、⑧円安の影響で原材料費、電気代の高騰など大変厳しい環境下で存亡危機に立たされている企業も少なくありません。

そのような中で企業が抱えている経営課題としては、①顧客依存型体質からの脱却、②強みを活かした技術提案型営業への転換、③新規顧客の開拓、④開発・技術力の更なる強化、⑤技術・技能伝承の推進(技能・技術者の高齢化)、⑥新たな事業分野への進出(既存事業分野の縮小)、⑦新卒の採用による戦力強化(高齢化)、⑧収益力強化、⑨多品種小ロット生産体制の確立、⑩子息等へのスムーズな事業承継、⑪安定した取引先の確保、⑫海外進出(元請企業の海外生産、国内市場の縮小)⑬安定成長のためのネットワークづくり、⑭住宅地における工場立地(近隣住民との関係づくり)など、企業それぞれ解決しなければならない多くの課題を抱えていることが分かりました。

今回の企業訪問で経営者の方々とのお話を通して企業を取巻く経営環境や抱えている経営課題について上記で述べましたが、これらの経営課題は緊急性が高いものばかりです。比較的規模が大きいところは組織体制が整っていて自分たちで課題解決に取り組んでおられるところもありますが、多くの小規模企業では経営者自身がものづくりに携わっていて課題解決などに取り組む余裕は全くないというのが実態です。

要はこのような経営環境は企業にとってチャンスと捉え克服していくとともに、更に経営課題は解決しなければ成長、いや存在すら危ぶまれることを意識する必要があります。

そこで当診断士クラブとして今回経営者の方々から直接企業の困り事を聞かせていただいた以上、当然解決の手助けをする必要があると思います。手助けをするのは―個人がやるには限界があります。財団はじめ川崎市経済労働局、川崎商工会議所等の行政や関係支援機関と連携して、企業の抱える課題解決に取り組んで行くことを当クラブの平成27年度事業活動の優先テーマとして掲げ、市内の中小製造業の活性化に貢献して行きたいと考えております。会員の皆様には積極的なご協力をお願いします。

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