考え方を変えれば会社も変わる

中小企業診断士 木村 春夫

私は、日頃会社の本来の「あるべき姿」(経営者が理想としている会社)にするために、実行可能な事業計画を作成することを中小企業の経営者にお勧めしています。しかしながら、「作っても日常業務に追われて、うまく活用できない。」・「実績が計画と大きくかけ離れ、作っても無駄だ」等の理由を挙げて、事業計画を作成していない方を多く見受けます。それは、始めから経営者の考え方の根底に事業計画を作成することを諦めている気持ちがあるからだと私は感じています。

プロ野球パリーグ楽天イーグルスの野村克也前監督が心打たれた言葉に、「考え方が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる。」と言うのがあります。野村前監督はこの言葉を日頃から引用し、徹底的に選手の意識改革を行って、昨年弱小チーム楽天を初のクライマックスシリーズ進出に導きました。

これを会社経営の視点で考えると、毎日の活動の変化は、「考え方を変える」ことから始まることになります。つまり、経営者の考え方次第で会社は大きくもなり、小さくにもなりえると言えます。しかしながら経営者は、経験豊富で実績があるため、今までの考え方を変えると言うことは、大変困難です。したがって、何かそのきっかけをつかむことが大切になります。毎年の決算書(特に損益計算書)は、「経営者の成績表(通信簿)」と言われます。それを「経営者の成績表」でなく「お客さまから評価表」と考え方を変えます。そうすると、売上高や粗利が減少し決算書の内容が悪化したのは成績が悪くなったのではなく、お客様の評価が低くなった。言い換えると「売上や利益の減少」は、お客様が経営者に「事業内容の何かを変えてほしい」と要求している証拠であり、経営者へ期待している結果と考えれば、自分自身の考えを変えざるを得ないことになります。

ところが、「考え方を変えることは大切であると理解できても、なかなか行動に移すことができない」と思われる方も多いと思います。そこで重要なことは、考え方を変えて行動に移す時、その起爆剤が必要になります。 それが「このような会社にしたい」など理想や夢を実現可能にする具体的な目標を持つことです。「散歩のついでに富士山に登った人はいない」と言われる通り、富士山の頂上に登るという目標を達成するためには、綿密な計画と服装・飲料水など事前に入念な準備をする行動を起こすことになります。

毎年の事業目標の設定を行う時、多くの経営者は、「売上目標」・「利益目標」の設定の方法を「今年の実績がこれくらいだから、来年はこのくらい、3年後はこのくらい」と現状の実績からの積上げの方式で目標を立てる傾向がありますが、この方式では目標達成はできません。私が提唱する方式は、まずは、3年後の自社の「あるべき姿」を明らかにして下さい。3年後の「あるべき姿」は、今日からの日々の行動の積み重ねで成り立っています。最初に3年後の目標とする具体的数値(売上目標・利益目標)を決定し、目標から逆算して行動を始めます。是非、この目標設定の逆算方式を活用するよう心がけて下さい。

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