組織風土の変革を

堀口 真作

組織風土が影響したと思われる諸問題の発生

企業、公的機関、スポーツ界等に於いて、データの改ざん、隠蔽、議事録等の書き換え不正な行為等が表面化し、組織の在り方に大きな変革を迫られている。社会的な事件となり、マスコミ等で大きく報じられ、経営的な打撃も大きい。組織を守るため、トップを守るため、自身を守るため等動機はいろいろで有るが、結果として社会的な制裁をうける結果となっている。業績への影響も計り知れない状況も数多くでてきている。また、将来の経営基盤確立を目指した、設備投資、企業買収等の面についても、正しいプロセスを経ての決断・実行であったかの判断は明確では有りません。方向性は間違っていないにしても、判断の誤りがあった可能性もありうると思われます。 これらに組織風土が大きく影響を与えたと考えられます。

 

個別企業の経営問題解決の為にも良い組織風土の基盤が必要

川崎市企業訪問調査(川崎中小企業診断士会実施)での個別の経営課題に目を向ければ、人材確保、事業承継、新規顧客の開拓、人材育成、技術・技能の伝承、技術力の開発強化、働き方改革、障害者の雇用、先行投資、資金繰り、財務状態の改善、新工場用地の確保等多種の経営課題があげられているところです。

これらの諸課題を解決していくには、何を変えて行くべきかを考えて行く必要があると思います。そして共通しているのは、人(経営者、従事者、従業員等)で有る事は間違いのないところと思われます。個人の持つパーソナリティと組織風土の相互作用の有り方です。経営を継続発展させて行くには、お客様、従業員、家族、地域等すべてに満足をいただき、更なる向上に向けてスパイラルに水準を上げて行く努力が必要と思われます。良い組織風土は、個人の持つパーソナリティの良い面を引き出し、企業の目的とする一つのベクトルに結集させて行く効果は大きいと思われます。

 

組織風土は大きな力を及ぼす

この個人の持つパーソナリティと組織風土の相互作用の関係ですが、個人の持つパーソナリティはそう簡単に変えられるものでは有りません。行動科学の教えるところによれば、組織風土が最も強く、行動に大きな影響を与える要因と考えられているところです。組織風土は個人の持つパーソナリティを押しつぶしてしまう大きな力を持っているのです。

経営上の諸問題解決に組織風土を先行して変革していくことが大切と思われます。

 

誰がこの組織風土を作っているのか、その改善は

問題は、この組織風土は誰が作っているかということです。組織風土は、経営トップをはじめ主要な管理者の言動により作られていることを改めて認識しておくべきと思います。

言動・行動は性格にかかわらず意識して変えて行くことは可能です。コーチングの手法もこの改善に有効な一つです。組織的に職場風土を改善していくこと、それにはまずトップからです。これにより、企業の組織風土を変え、企業のレベルを向上させ、結果として、働きやすい職場が作られ、生産性の向上、業績向上に結び付けて行くことが可能となってきます。

経営トップを始め、主要な管理者の各管理スタイルの類型的なスタイルは次の如く表示されるといってもよいと思われます。管理スタイルは代表的なものを上げており組み合わせはいろいろですが、5つの典型的なスタイルを表示しました。

  • 業績に重点を置き人にあまり配慮しない猛烈型管理スタイル
  • 人に重点を置いたニコポン型管理スタイル
  • 業績、人へほどほどに配慮したまあまあ管理スタイル
  • 業績、人への配慮にあまり関心を持たない無責任管理スタイル
  • 業績、人へ双方に高度指向した最高の参画型管理スタイル

これら各管理スタイルは様々な形で風土を作り、組織の行動に影響をあたえ、各個人行動に大きな影響を与えて行くと考えられているところです。よりよい管理スタイルへの変革をする必要性が大きいと思われます。

昨今の企業の不祥事、経営不振の企業の情報を耳にする時、単なる経営手法により解決していくのみでなく、全ての基盤となり、大きな影響を与えるこの組織風土の改善に関心を以って取り組んでいく価値は大きいと思っているところです。

個人経営でも、法人組織の経営でも、その他の組織の経営でも、人と人が関わるところでは、必ず行動科学的な思考を取り入れ、よりよい組織風土・環境作りを図っていくこと、これにより、経営に従事する人の健全なやる気を向上させ、経営への参画度を向上させて行くことで、より大きな成果を獲得できると思われ、改めて、その重要性を認識することが必要と思っているところです。

以上

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