平成24年度補正予算と認定経営革新支援等機関

松井利夫

 平成24年度補正予算案は、平成25年1月15日に閣議決定され、2月14日に衆議院を通過して参議院に送られた。参議院は反対する野党が多数のため否決される可能性が高いが、衆議院の優越規定で2月下旬には成立する見込みである。
この平成24年度補正予算事業の中に、「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」という補助金が含まれている。この補助金の特徴は次の通り。

1.補助金総額(予算要求額) 1,007億円 2.事業の概要:きめ細かな顧客ニーズをとらえる創意工夫に取り組むために、中小企業経営力強化支援法に定められた認定経営革新支援等機関(認定支援機関)等と連携しつつ、ものづくり中小企業・小規模事業者が実施する試作開発や設備投資等を支援する。

3.対象者の条件:ものづくり中小企業・小規模事業者であり、以下の要件を満たす者。
(1)「中小ものづくり高度化法」22分野の技術を活用した事業であること
(2)認定支援機関等に事業計画の実効性等が確認されていること
(3)顧客ニーズにきめ細かく対応した競争力強化を行う事業であること

4.対象経費:原材料費、設備導入費、研究開発費(人件費含む)等

この補助金は、約1万社のものづくり中小企業・小規模事業者(町工場)に対して、1,000万円程度補助する。補助率2/3である。

中小企業経営力強化支援法とは、中小企業の経営力の強化を図るため、①既存の中小企業支援者、金融機関、税理士・税理士法人、中小企業診断士等の中小企業の支援事業を行う者を認定(中小企業の経営状況の分析、事業計画策定及び実施に係わる指導・助言を行う者を認定)し、中小機構によるソフト支援などその活動を後押しするための措置を講ずるとともに、②ものづくり産業のみならず、高付加価値型産業(クールジャパンとしての地域産業資源、農業、コンテンツ産業等)も世界に発信可能な潜在力を有する中で、中小企業の海外展開を促進するため、日本政策金融公庫及び日本貿易保険を活用した中小企業の海外子会社の資金調達を円滑化するための措置を講ずる、ものであり、同法によって認定された機関が認定経営革新支援等機関(認定支援機関)である。2月1日現在、5481機関が認定されている。

来年度の中小企業対策費予算案の内、経済産業省の中小企業・小規模事業者支援費は1071億円である。その特徴は、小規模事業者に着目した施策を充実するとともに、ものづくりや海外展開への新たな挑戦、地域商業の機能強化、中小企業・小規模事業者の事業再生の取り組みを重点的に支援することのことである。今後は、中小企業・小規模事業者に対して従来になく、きめ細かな補助金等による支援策が講じられようとしている。その認定制度であるが、中小企業診断士の場合、認定基準を満たしていれば申請書を経済産業局長へ申請すれば良いが、申請は無料でいつでも受け付けている。主な認定基準は①税務、金融及び財務に関する専門的な知識を有していること、②専門的な見地から財務内容等の経営状況の分析等の指導及び助言に一定程度の実務経験を有すること、などである。
現在、認定されている中小企業診断士の数は極めて少ない。今後は、認定経営革新支援機関として認定されていない中小企業診断士は支援活動を行えない事態になる恐れがないとも限らない。中小企業診断士が果たす役割や経験等を考えるともっと多くの方々が認定を受けることが望まれる。

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