診断士の視点

相原洋一

危機管理体制の整備:
東北関東大震災が3月11日に発生しましたが、こうした天災が発生したときに、話題になるのに、危機管理体制のことがあります。今回の地震は、3か所にわたって連動性を持ち、全長東北500キロ、東西200キロにわたって地震が起きたといった百数十年に一度起きるか否かといわれる、巨大地震ということで、多くの方が死亡、行方不明となっており、最終的に何人の方が、死亡とされるかは把握できない未曾有の被害状態です。こうなった原因は、巨大地震に伴う巨大津波により、多くの市や町全体が壊滅的被害を受けたことにあり、多くの方の尊い命が失われたことは残念です。過去から、三陸海岸はリアス式海岸であり、津波の恐ろしさは知っていてもその想定を超える巨大津波が発生したとされ、田老町では、10メートルの津波に耐える防潮堤を持ちながら、それを超える津波の発生により、壊滅的な被害を受けています。こうしたことに対し、政府、原子力安全・保安院、東京電力の記者発表では、法令化されているルールに従って対応していることとされ、その運用も東京電力という民間の会社にゆだねられているのが実情です。反面、法令化しないと動けないというとことになり、支援物資を積んだトラックが来ていても、法令により警察の許可を得ないと被害地域へ物資を運べないなどというトラブルの発生を招いたこともあります。一方、企業に目を向けると、周知のとおり、企業はゴーイングコンサーンを求められます。このことから、ここに挙げた、地震や火災などの発生に対し、的確な対応により、商品を、欠品を起こさず、届けるということが求められます。そのためには、想定外と言わせることなく、その求められる使命を果たすことが重要です。欠品の場合には、いかに短い期間で商品がお届けできるのか、明確に答えることが求められます。危機管理体制を想定外で片づけることなく、仕入れ先、生産拠点をいくつか持つことなどが必要です。そういう意味では、一つの生産拠点に集中していくのは、大変危険です。社内に危機管理体制を整備していくのは、欠くことはできない重要なテーマであり、企業の果たすべき重要な責任です。今回の東北関東大震災では、想定内・想定外ととりざされましたが、考えられるすべてのリスクをカバーする危機管理体制を確立していくことが、企業責任といえます。この震災から得られた知識、経験をもとに、改めて、社内で十分討議し、見直していくべきです。主要品の生産拠点の分散化は避けて通れないことと認識することが基本です。社内あげて、天災の発生にいかに取り組んでいくべきか意思統一をすべきです。全管理職間では、誤った選択をしないためにも情報の共有化が重要です。東海地震の発生が予測される中、早急に確立すべきでしょう。ゴーイングコンサーンは、健全な事業経営にありますが、健全な経営状態の維持には、健全な財務状態と適切な危機管理体制の整備保有、および周知徹底は、欠くことのできない柱です。ゴーイングコンサーンは企業の信頼を確実に維持していくためにも、株主、社会、社員に向けて企業として果たすべき責任です。この東北関東大震災を教訓に見つめ直していければと思い取り上げさせていただきました。本業が大変な時期かとも思いますが、ぜひ、取り組んでいただきたい点として掲げさせていただきました。

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