女性の社会進出と活用

中小企業診断士 山内喜彦

世界各国の男女平等の度合いを指数化した世界経済フォーラム(WEF)の今年のランキングによれば、日本は調査対象142ヶ国のうち104位との結果が出ている。WEFは女性の地位を経済・教育・政治・健康の4分野で分析している。日本は女性の労働参加率や管理職が少なく経済で102位、政治も議員の少なさが響いて129位だった。教育においても識字率や中等教育は世界1位と評価されるが、大学以上への進学率が低く、93位になっている。

安倍内閣では、女性が輝く社会を目指すとした方針が出され、人口減少と高齢化が進展する中で、女性の活用を図ることが待ったなしの課題として取り上げられている。

筆者は、女性の社会進出、女性の働きやすい環境作りには、もろ手を挙げて賛成する立場にある。女性が意欲を持ち、能力を発揮して輝ける社会を作ることは、本人はもちろん企業にとっても、更にはそれぞれの社会にとっても重要であり、女性の社会進出はモノの見方・視点の多様化を生む。商品開発においても多様な視点から魅力的なものを作り出している例は多い。

しかし、厚生労働省が女性登用には数値目標が必要であるとの考え方を持ち、女性管理職を30%とするような数値目標を設けることには反対の立場にある。性や学歴、親の社会的地位や財力と言ったもので、差別がなされることはあってはならず、誰もが平等に機会を得る社会が必要である。単に女性だからと言ってポストに就けるというはパフォーマンスに過ぎない。あくまでも能力のある者がそれに相応しい処遇を受けられるようにすることが大事だと考える。本当に能力のある女性なら数値目標などを設けずともキャリアの階段を上り続ける筈である。

男女雇用均等法により、女性の社会進出が進むようになったとはいえ、女性が働き続ける環境は整備されていない。優秀な女性が辞めていく大きな原因の一つが子育てと仕事の両立が図れないという社会インフラの未整備に負うところが大きい。女性の社会進出のための社会インフラとしては保育所の整備は必須であり、子育て家庭に対する経済的支援も高齢者に対する福祉を削ってでも行うべきと考える。

川﨑市では待機児童ゼロを目指した施策を推進している。昨年度、横浜市では待機児童ゼロを達成したが、横浜に住めば保育所に入れるということで子育て世代の流入があり、再び待機児童が発生してしまった。それだけ働きたいという女性が多いと言う証左であり、単独の市町村だけでは解決しえぬ課題であることを示している。こうした中、横浜市と川崎市が連携をし、市をまたいで保育所に入れるようにすることになったことは称賛に値する。是非とも、こうした動きが他の市町村にも拡がりを見せることを期待したい。

行政が保育所整備を進める中で、保育所が建設されると騒々しくなるとして反対する動きも出ている。子供達こそが、これからの日本を支えていくのだという視点に欠けた住民エゴ丸出しの動きにはがっかりさせられる。

子供の声がうるさい?子供は宝だ。いったいどういう料簡なのだと私は叫びたい。

また、一定時間を拘束するという働き方も変える必要がある。時間に縛られない勤務体系の導入が望まれる。

女性が社会に進出し活躍することにより、日本の活力は大いに増すに違いない。女性の活用は日本社会の発展にとって必要不可欠だ。

世の男性諸兄!!このことを肝に銘じて、女性の社会進出を後押ししよう!

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